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NPO・ボランティアサロンぐんま

  • 〒371-8570 群馬県前橋市大手町1-1-1 県庁昭和庁舎1階
  • TEL:027-243-5118
  • FAX:027-210-6217

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  • NPO相談・イベント情報・ボランティア募集・ボランティア活動希望などサロンの日常をお伝えしていきます。
  • 群馬NPO協議会は群馬県よりNPO・ボランティアサロンぐんまの運営を委託されています。

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2025年7月11日 (金)

【YOUTH VOICE#2】 (前編)高校生だけでNPO法人をつくる

こんにちは!
NPO・ボランティアサロンぐんま(以下サロン)では高校生や大学生など若い世代のコミュニティスペース【Freeco】がこの6月からオープンします!
サロンの相談窓口で出会ってきた若い世代の人たちが、お互いに繋がり合えること。そしてまだ出会っていない県内の多くの若い世代の人たちに、繋がり合えるコミュニティの場を提供できたらいいな!と思っています。

また、群馬県内に暮らす多様な高校生や、大学生の「今」をこのブログと、Instagramで掲載します。若い世代の人たちのリアルな思いや熱中している活動をどうぞご覧ください!


【YOUTH VOICE#2】 

今回は、昨年高校生だけでNPO法人をつくり、不登校の子どもたちの支援を行っている、
現役高校生の橋本さんに話を聞きました。
インタビューは前編後編に分けてお届けします。ぜひ最後までお楽しみください!

(前編)高校生だけでNPO法人をつくる

(後編)自分の経験を活かして、だれかの力になりたい


(前編)高校生だけでNPO法人をつくる

Q:はじめに、「NPO法人あすしるべ」の活動について教えてください。

橋本さん:不登校経験のある高校生(主に通信制高校に在籍する現役高校生)が中心となって立ち上げた団体です。
 自身の体験を活かし、小学生から高校生までの不登校の児童・生徒やその親御さんの相談に応じたり、不登校支援活動を行っている各種団体やフリースクール、通信制高校などの情報提供を行うなどの活動をしています。

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Q:橋本さんたちは、昨年、高校生だけでNPO法人を設立しましたね。そこに至った経緯を教えてください。

橋本さん:私自身、中学生の時に不登校を経験しました。それまで順調に学校生活を送っていたので、不登校になった当初は「普通」のレールからはずれることや、先が見通せない不安でとても苦しかったです。その後、再び中学校に通えるようになり、普通高校へ入学してから通信制高校に転学し、自分自身の経験の中から、同じような境遇の子たちを支援できるのではないかと考え、不登校の子どもたちを支援するNPO法人を立ち上げました。

  群馬県でも、不登校に対するいろいろな支援、相談窓口や、フリースクールなども整備されてきましたが「不登校児による不登校支援」は例がなく、同じ立場だからこそできることがあると思い、支援団体をつくろうと考えました。また、大人の手を借りずに自分たちだけで団体を運営したいという思いがあり、高校生だけでNPO法人を設立しました。

Q:NPO法人設立にあたって苦労した点は?

橋本さん: NPO法人を立ち上げようと考えたとき、あるイベントを通じて知り合った人から、県庁の昭和庁舎にある「NPO・ボランティアサロンぐんま」(以下、サロン)の存在を教えてもらい、初めて訪れました。

NPO法人について何もわからない状態から、そもそもNPO法人とは何か、設立の要件、設立の手続き、書類作成について何から何まで教えてもらいました。
設立後も、法人の運営や活動をする中で、困ったときや悩んだ時は気軽に相談できるし、サロンをミーティングスペースとして使わせてもらい、サロンを利用する他の団体とのつながりもでき、活動が広がりました。

Q:NPO法人を設立し、実際に活動してみて大変なことは?

橋本さん:高校生だけで活動する大変さは日々感じていますが、法人化したことで、社会的信頼が高まり、対等に扱ってもらえるというメリットがあると思います。

NPO法人の運営については、毎年の報告義務など、決められている書類をつくって提出する必要があり様々な手続きで苦労することが多いです。
また、同じ目的をもって集まったメンバーですが、少しずつ方向性が違うところもあるので、実際に活動するにあたってはそれぞれの意見を調整したり、団体として意見をまとめることの大変さを感じたりすることがあります。

Q:活動を始めたことで、ご自身に変化は?

橋本さん:私自身、今通信制高校に在籍していますが、高校に所属しているものの「所属」意識が希薄で、同級生や先輩という関係も築きにくいという課題があります。
法人を立ち上げたことで、所属意識がうまれ、仲間ができたことが大きな変化です。
また法人の代表という肩書がつき、自分自身や団体の役割を周囲から認められたことで、自信や安心感が生まれ、活動を通して社会との接点ができたということが大きいと思います。 

 

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 →代表の橋本くんにとって、また他のメンバーにとっても、自分たちで設立したNPO法人、その活動が心のよりどころとなっていると感じました。今後は、NPO法人あすしるべが支援する子どもたち、家庭にとって、心のよりどころような存在になれるといいのではと思いました。

 次回は、実際の活動の様子をお伝えします。

さて、お話の続き、NPO法人あすしるべの【YOUTH VOICE】後編は来週!お楽しみに!


2025年6月18日 (水)

【YOUTH VOICE#1】(後編)子どものためであり、大人のためでもある場所

こんにちは!
NPO・ボランティアサロンぐんま(以下サロン)では高校生や大学生など若い世代のコミュニティスペース【Freeco】がこの6月からオープンします!
サロンの相談窓口で出会ってきた若い世代の人たちが、お互いに繋がり合えること。そしてまだ出会っていない県内の多くの若い世代の人たちに、繋がり合えるコミュニティの場を提供できたらいいな!と思っています。

また、群馬県内に暮らす多様な高校生や、大学生の「今」をこのブログと、Instagramで掲載します。若い世代の人たちのリアルな思いや熱中している活動をどうぞご覧ください!


【YOUTH VOICE#1】 

中澤陽知さん

今回は、認定NPO法人ひこばえさんで小中学生の学習会を担当している中澤陽知さんよりお話を伺いました。インタビューは前編後編に分けてお届けします。ぜひ最後までお楽しみください!


(後編)子どものためであり、大人のためでもある場所

Q:ここまで中澤さんのお話を伺ってきて、とても自分軸を感じます。軸となる進路をどのように自分の好きなもので見つけられるか?中学から高校に進むにあたって、初めての自分探しに難しさを感じる人もいると思います。この点を聞かせてもらえますか?

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中澤さん:前編で妹弟、その友達と一緒に遊ぶなかで、下の子どもの面倒を見るというより「自然に楽しくいられた自分の発見」をお話ししました。自分の生活の中に、好きなものがある。学習会につながるボランティアの原体験は地域にある「のびゆく*」にあったと思います。大学生や大人たちがお店を並べ楽しそうにしているのを見て、自分もやってみたいなと思いました。そうした、やってみたい好きなこと、興味のあることが成長に繋がる。

高校は週1日、朝から夕方ぐらいまで通っています。将来は保育士、児童福祉司の資格を取り、児童養護施設など困難を抱えている人に寄り添えるようになりたいと思っています。目標を叶えるために高校卒業資格が必要で、今の原動力に繋がっています。不登校を経験した自分だからこそ分かること、寄り添えることがあると思います。

Q:最後になりますが、今後さらに取り組みたいことはありますか?

中澤さん:学習会は「子どものためであり、大人の場所でもある」と関わっていく中で気が付きました。営利目的の企業とは違い、NPOやボランティアの非営利の活動はひとりひとりの「やりがい」が大事です。

子どもに学習を教えながらも、大人にとっても必要なやりがいのある場所になっています。DV被害者、加害者を支援するひこばえ*の活動はなかなか表には出づらい活動です。目に見えてこない埋もれてしまっている人ぞれぞれの苦しさは、私が経験してきたように不登校の子どもたちがいるということで確かにあります。

そうした見えてきていない課題を知ってもらったりすることで、問題が起きる前に防げたり深刻にならないで済むこともあるように思います。個人個人が抱えるものはとてもセンシティブですが、知ってもらうことで楽になれるなら、自分が広げられるよう今後取り組んでいきたいと思います。

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Q:貴重なお話ありがとうございました!ご家族、NPO活動、高校が繋がり合いながら、中澤さんの視野が広がり、さらに深めている様子がよく分かりました。私たちもボランティアやNPOを支援する中間支援センターとして応援していきたいと思います!


NPO・ボランティアサロンぐんまでは、引き続き今の若者世代の想いや活動などを発信していきます。今後もお楽しみに!

のびゆく

認定NPO法人ひこばえ

2025年6月11日 (水)

【YOUTH VOICE#1】 (前編)「学校が全てではない」世界は広いと知って価値観が変わった

こんにちは!
NPO・ボランティアサロンぐんま(以下サロン)では高校生や大学生など若い世代のコミュニティスペース【Freeco】がこの6月からオープンします!
サロンの相談窓口で出会ってきた若い世代の人たちが、お互いに繋がり合えること。そしてまだ出会っていない県内の多くの若い世代の人たちに、繋がり合えるコミュニティの場を提供できたらいいな!と思っています。

また、群馬県内に暮らす多様な高校生や、大学生の「今」をこのブログと、Instagramで掲載します。若い世代の人たちのリアルな思いや熱中している活動をどうぞご覧ください!


【YOUTH VOICE#1】 

中澤陽知さん

今回は、認定NPO法人ひこばえさんで小中学生の学習会を担当している中澤陽知さんからお話を伺いました。インタビューは前編後編に分けてお届けします。ぜひ最後までお楽しみください!

  • (前編)「学校が全てではない」世界は広いと知って価値観が変わった
  • (後編)子どものためであり、大人のためでもある場所

(前編)「学校が全てではない」世界は広いと知って価値観が変わった

Q:今日はよろしくお願いいたします!中澤さんは現在、認定NPO法人ひこばえ*さんが主催している小中高生の学習会を担当されているそうですね。学習会ではどんな活動をしていますか?

中澤さん:ひこばえはDV被害にあった方の支援をしています。学習会は月2回土曜日に、ひとり親家庭の子どもたちを対象に学校の宿題など個別に見てあげたり、公園で一緒に遊んだりしています。

お母さんが働いて家のことも一人でするとなると、子どもとゆっくり接する時間は限られてきます。学習会では子ども一人一人に大人が宿題や遊びにゆっくり付き合えます。ボランティアは高校生からシニアまで幅広い年齢の人がいて、若い人も多いです。

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Q:中澤さんのように継続してボランティアする、高校生大学生はまだ多くはないと思いますが、関心を持ったのはどうしてですか?

中澤さん:私はもともと持病があり、小学5年生ぐらいまでは皆勤賞ぐらい学校に楽しく行けていたのが6年生から中学校までの間、登校できなくなりました。

高校は通信制高校を選びましたが体調がいい時と悪い時があります。飽き性なところがあって、特にのめり込める趣味はありませんでした。

私の下に妹弟3人がいて、一緒に遊んだりその友達とも遊んだりして、面倒を見るというより自然に楽しく遊べていたことを思うと、「子どもが好き」を、調子がいい時に誰かのためになるボランティアでやってみようと思ったのが最初です。

Q:学習会に参加するようになってどうでしたか?得られたものはあった? 

中澤さん:最初は知らない子たちと接していくので、困惑しました。でもそのうちに、一人一人違うし、会った日によっても子どもは違ったりすることに気が付きました。

それに合わせた接し方をすればいいんだ、と慣れてくると分かるようになってくる。大変よりも楽しいが勝っています。人の相手だから、飽きることはないですね。学校では、先生は全員には寄り添えないから、学習会では一人一人に寄り添いたいです。

「子どもが変わるのではなく、自分が変わるといい」と気づけたのは、子どもたちと接して得られたものです。

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Q:学習会ではお兄さんのような一面と、高校生としての一面が中澤さんにはありますが、通信生高校のお話を聞かせてください

中澤さん:通信制高校は自分のように様々な理由があって通う人がいます。高卒資格を取得するのを目的にして通う場所で、全日制のクラスや友人関係とは違うと思います。中学を卒業した15歳から大人まで幅広い年齢の人たちが通い、学校の先生は個別の対応に慣れています。

小学生中学生は学校が全てのように感じると思います。でも私は子どもの時に入院生活を送り、不登校の子どもの遊び場に行ったりして、学校が全てではないと知ることができた。学校とはまた別の場が必要とも思えました。

今は学習会に継続して関わってさらにコミュニティを知り、「学校が全てではないし、世界は広い。今あるものがなくなってもなんとかなるし、どこにでも行ける」と価値観が変わり、より楽観的になれました。

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Q:ここまでお話ありがとうございました!小学校からの長い休みの期間が休みではなく、今の中澤さんの内面をとても養い、力になっていると感じました。今まさに休まなくてはならない状況で、不安や葛藤を抱えている小中高校生にこの記事が届けばと思います。

さて、お話の続き、中澤さんの【YOUR VOICE】後編は来週!お楽しみに!


* 認定NPO法人ひこばえ