2024年7月13日(土)13時半から16時半
群馬県庁2階ビジターセンターにて
基盤強化セミナー「NPOの成長を目指す4つのステップ」第1回ミッション・ビジョンを言語化してみようを開催いたしました。
講師は公益財団法人 日本非営利組織評価センター業務執行理事 山田 泰久 氏です。
参加者はNPO法人13名、市民活動団体6名、個人2名、中間支援センタースタッフ5名、行政職員1名 計27名です。
このセミナーは4回の連続でNPOの運営に必要な内ノウハウを学ぶことができます。
第1回のテーマは「ミッション・ビジョンを言語化してみよう」です。
内容
なぜ、NPOは情報発信するのか?
NPOの活動は外から見て分かりにくいもの。よい団体は、よい活動とよい情報発信を行っている。
第1回 「ミッション・ビジョンを言語化してみよう」山田 泰久 氏 資料より
組織の外部に対して
活動の中の感動を文章、写真、HPなどに可視化する
活動を通じて得られるものを価値化する
組織の外部に対して活動を分かりやすく伝える→共感が生まれる→組織の発展へ
組織の内部に対して
団体内の情報を共有することで活動の理念を共有する
オープンであること=人、場所に資源が集まる NPO活動を継続するために不可欠
誰もが市民活動に参加できる機会を提供する
ミッションとビジョン 団体の内外で共通認識できるものを整理する
ミッション 役割
団体の使命や存在意義・組織の理念・目的 地域や社会の中での役割
ビジョン どうなりたいか?
組織の目指す理想の姿・中期的目標・恒常的な活動 達成したいこと
NPOの情報発信の大前提を確認する
第1回 「ミッション・ビジョンを言語化してみよう」山田 泰久 氏 資料より
2つの情報発信の方向性、必要性
① 組織に関わるスタッフ、ボランティアや寄付者等の支援者のため
② サービスを受益する人、その家族や専門支援者、行政関係者等 受益者のため
→NPO最大の特徴でもある
団体が伝えたいことより、相手が知りたいことを発信する
HP,ブログ 雑誌のようなもの 団体での発信
SNS ネット上での雑談、口コミ 個人での発信
誰に情報を伝えたいか?
年代、ライフスタイル等対象によってインターネット、紙媒体の両方を使い分ける必要(例:過去の紙媒体の情報もネットに掲載する)
情報発信の目的、発信後に何を目指すか設定した上で情報発信を行う
説明→団体や活動を知ってもらう
コミュニケーション→情報の受け手との関係づくり
アクション→寄付やボランティア、イベント参加など
発信の仕方、発見のされ方
ネット上で信頼してもらうために情報開示、提供、情報開示しているという姿勢
信頼を得る3つのポイント 団体(組織運営)、活動(活動内容)、人(役員、スタッフ)
情報発信力を高める
発信する情報の年間、月間スケジュールを作成
同じ分野で情報発信の上手な団体をお手本にする
情報を届けるターゲットを絞り、イメージをした情報発信を行う
ターゲット層が利用しているツール、見ているサイト、時間帯を調査し効果的な情報発信を行う
講座の中でワークショップも行いました。
参加者の方3,4名でグループになり内容を共有
1.ミニワーク 団体の情報発信状況を共有する
2.ミッション・ビジョンを言葉にする
地域や社会の視点と組織やメンバー内の視点で考える
まとめ
様々な情報発信ツールがあり、情報に溢れている昨今。
多くの情報の中で団体の情報を埋もれずに探してもらうにはどうしたらよいか?
届けたい人を具体的に設定し、情報発信した後に起こしたい変化を想定し計画的な発信を行うことの必要を学ぶことができました。
またそのためには、まず自分達で団体の活動を的確に表現できることが不可欠です。
普段は活動に追われがちですが、ワークを通じて団体の活動を振り返り、
ミッション・ビジョンの言語化をして、整理する機会になりました。
県内のNPO法人のHP調査結果からは、サービス受益者に関する情報は多いと感じましたが(施設の案内、利用料など)
一方で法人を支援する側の人に対する情報は少ないのが現実です。(役員、決算報告等の団体の基本情報の公開、寄付、入会、ボランティア募集など)
参照:2019年度 NPO法人の情報公開の状況についての調査
https://nposalon.kazelog.jp/npo/2020/02/post-5e7d.html
外部と内部に対して情報発信を行うという方向性を常に意識することが、重要になってくると思いました。