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2021年11月21日 (日)

評価から知る組織基盤の弱点 セミナー開催しました

2021年11月12日(金)午後1時30分より、県庁昭和庁舎35会議室で
「信頼されるNPOになるために 評価から知る組織基盤の弱点」セミナーを開催いたしました。

参加者は23名(NPO法人22名 県職員1名)でした。

講師は、山田 泰久 氏(一般財団法人非営利組織評価センター 業務執行理事)です。

公益コミュニティサイト「CANPAN」では様々なNPO支援の活動に取り組み、その後、非営利組織評価センター設立とともに業務執行理事に就任し、組織評価・認証制度の普及に取り組まれています。高崎市のご出身です。

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≪内容≫ セミナーの内容を一部抜粋して紹介します。

1) ミッション達成のためのガバナンスという考え方

「ガバナンス」は「統治・支配・管理」という意味です。団体自身が団体を自律的に運営していくための仕組みです。
NPO法人は、目的を達成するために組織運営を行います。そのためにはガバナンスはとても重要です。
例えると、NPO法人は小規模団体であることが多く、リーダーがすべての管理をしてしまうことがあります。
しかし、集めた寄付金や会費などを一人事務局で誰の目にも触れていないと、横領などといったことが残念ながら起こってしまうことがあるのです。
最近ではSNSでの炎上などもあります。不祥事を防止するためにガバナンスが必要です。

組織運営を行っていくための秘訣 
 権利の分配(リーダーが何でも決めるのはダメ。ルール化を)
 信頼関係の構築(でも、100%任せきりにしない)
 緊張感の保持(チェック体制・監事監査を)

NPOの運営は、これまで(10年前くらい)強いカリスマリーダーが引っ張っている印象でしたが、ここ最近はコミュニティ型でいろいろな人が参画しており、多様な価値観が求められています。
権限の分配が基本の形と言えます(意思決定・報告/監視・業務執行)

  

2)ガバナンス視点の組織運営のポイント

非営利組織の経営原則は、「ガバナンス」・「コンプライアンス」・「ディスクロージャー」です。カタカナで難しいかもしれませんが、簡単に説明いたします。

ガバナンス:上記でも説明しましたが、統治・支配・管理です。継続して団体を運営していくことと、問題を防止するための仕組みです。

コンプライアンス:法令順守です。法律を守るためだけではありません。社会的責任や倫理性、利益相反防止なども含まれます。

ディスクロージャー:情報公開・情報開示のことです。公開義務のあるものはしっかりと、それ以外も自主公開することも大切です。
最近は、調べたいことは、まずネット検索します。ネットに情報が無いと、大丈夫なのか? 怪しいのでは? と思われてしまいます。
公開することで、透明性を保ち説明責任も果たせます。
市民が監視している民主的な活動団体がNPOです。情報開示は、信頼度をアップするためにもしっかり行いたいところです。

基本の基本として、「特定非営利活動促進法」と「定款」はしっかりと確認しましょう。

積極的に取り組むものとしては、「労働基準法」「個人情報保護法」などの法令、社会規範・社会的責任・倫理観、社内ルールや規程です。

以前に比べて、しなくてはならないことが多くなっている印象ですが、支援者・寄付者・受益者・スタッフ視点でガバナンスというルールを守り、健全な運営を行っていきましょう。

  

3)評価基準に基づく組織運営

信頼されるNPOの3つのポイント 
・活動のすばらしさ(広報)チラシ・HP・SNSなど
・関係者の情熱と誠実さ(コミュニケーション)身近なところでの通じ合い
・まっとうな組織運営(情報公開)決算書や事業報告を公開していますか? 公開している姿勢を見られています。

リアルな接点から信頼を獲得していきましょう。

  


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第三者評価基準を元に、つまづきやすいポイントを公開します。

項目1:役員改選

法令および定款に則って代表者および役員(事理3人以上、監事1人以上)を選任または解任している。
(多くの団体で役員の任期は、2年役員改選を総会で行うと定款で定められています。そのため、2年に一度は総会で役員改選を議決する必要があります)

つまづきやすいポイント:設立1回目の役員改選を忘れてしまっている。
新任理事の議決だけ行い、再任理事について議決をしていないことも。
定款の記載を確認し、役員改選の時期を把握・管理することが大切です。

項目2:理事会の開催

定款に基づく役員会(理事会、運営委員会等)を年に2回以上開催している。
(事業計画・予算を策定するために年度末に1回と、事業報告・決算を議決するための定時社員総会前に1回の計2回は、少なくとも理事会を開催することをすすめています)

つまづきやすいポイント:定時総会前に年に1回だけ、理事会を開催しているというケースが多くあります。
理事は、その個人的な能力や資質に着目し、法人運営を委任されている者であることから、基本的に自ら理事会に出席し、議決権を行使することが求められます。
また理事は「書面による議決権の行使(書面表決)」が可能とされていても「議決権の代理行使(委任状出席)」は多くの団体で定款の定めがありませんので、ご注意ください。

項目3:総会の開催

総会を年に1回以上、実際に開催している。
(意思決定機関である役員会(理事会)が持つ業務執行権限とは別に、総会を最高意思決定機関と位置づけ、定款に則って総会等を開催します)

つまづきやすいポイント:毎回、決議の省略(みなし総会決議)を行っていて、議題について審議していないというケースがあります。
正会員が実際に集まらずとも、様々な新たなIT ・ネットワーク技術を活用することによって、実際上の会議と同等の環境が整備されるのであれば、総会を開催したものと認められます。(その場合、役員のみならず、正会員も発言したいときは自由に発言できるようなマイクが準備され、その発言を他者や他の会場にも即時に伝えることができるような情報伝達の双方向性、即時性のある設備・環境が整っていることが必要です。定款の変更も忘れずに)

項目4:理事会・総会議事録

役員会および総会の議事録を定款および法令に基づいて作成している。
(意思決定プロセスの執行機能状況を記録するため、開催した事実を証拠とする資料として議事録を作成する必要があります)

つまづきやすいポイント:理事会の議事録を作成していないケースがあります。
例えば、理事同士で定例の月1回のミーティングを行っているものの、議事内容を記録に残していない場合なども。
その他に、定款や法令で定められた議事録の記載事項が一部抜けているケースもあります。(頻繁に理事会を行っている団体は、意思決定ある会議のみ公式の理事会とするなど、議事録作成の負担を減らすのはいかがでしょうか)
また、社員総会と理事会で記載する項目が違っていますので注意が必要です。
議事録の内容について、①審議事項と報告事項に分けること、②審議事項については議決結果を記載することも大事なポイントです。

項目5:重要事項の審議

事業計画・予算計画および事業報告・決算報告
(定款によって、重要な審議事項は理事会及び総会のどちらで議決するのかが規定されています)

つまづきやすいポイント:定款どおりに審議されていないケースがあります。

役員の報酬に関する規程
(「役員報酬の支払い無し」、「役員に対して給与としてのみ支払い実績あり」と申告した団体は役員報酬の支払いが無いことを決算書から確認できます。
「役員報酬の支払い実績あり」の団体は役員報酬規程の有無と、その審議を行っていることを議事録から確認します)

つまづきやすいポイント:役員との取引が決算書(財務諸表の注記など)に記載されていないケースがあります。
また報酬額が定款・規程どおりに審議されていないケースがあります。あらためて定款で理事会及び総会の議決事項を確認してみましょう。勘違いしたまま毎年手続きを行っていることもあるようです。事業計画と予算、事業報告と決算でも手続きが違ってきます。
役員報酬額は定款や規程に基づいて理事会や総会で審議決定しましょう。役員報酬額は予算に計上されているので、予算の一部として承認されていることもありますが、ひとつの議案として審議決定を行うことをおすすめします。

項目6:監事監査

監事は監査を行っている
(運営・執行機能をけん制する監督機能が適正に働いていることを示すことが重要です)

つまづきやすいポイント:会計監査を行う前に総会で承認している場合があります。
また、会計監査のみ行い、業務監査を行っていない場合もあります。
監査は、監事による監査→監査結果の理事会への報告→それを踏まえた理事会における決算承認→総会における決算承認の時系列になっています。
また、監事の職務として「理事の業務執行の状況を監査すること」と定められています(特活法第 18 条)。監事は理事会に出席するようにしてください。

ガバナンスの要の監事の役割を解説した「NPOの監事ハンドブック」はこちら
https://jcne.or.jp/2021/07/13/npo-auditorhandbook/

項目7:役員登記

直近の登記事項を登記している
(直近の登記事項が記載されている履歴事項全部証明書により、変更登記の状況を確認できます)

つまづきやすいポイント:役員選任に伴う役員変更登記を忘れているケースが見受けられます。
特に、同じ方が代表理事に再度就任(重任)された場合は、同一人物なので変更登記は不要と勘違いされていることもありそうです。
また、役員変更の登記が半年以上経ってから行われているケースもありました。重任の時も登記の必要があります。
また、変更の効力が発生する日から2 週間以内に行う必要があります(法人法 第303条)。
①変更登記を忘れずに行う、②期限内に登記をする、という2点に気をつけてください。

項目8:情報公開

法令で定められた書類を事務所に備え置き、閲覧可能な状態にあるとともに 定款、役員名簿、事業計画、事業報告書、会計報告書類、役員報酬をウェブサイト上で公開している。
(団体の透明性を高めるために、法令で定められた書類の事務所備え置き以外に、積極的にウェブサイトで公開をすることを推奨しています)

つまづきやすいポイント:事業計画が掲載されていないケースが比較的多いようです。
また、会計報告書類については決算資料のうち、一部の資料しか掲載されていないこともよくあります。
説明責任や透明性のために、積極的に情報公開をすることを推奨しています。サイトに公開されていても、わかりにくいところに掲載されている、外部のポータルサイトに掲載していてリンクが貼ってないなどの状況もありますので、改善が必要です。

貸借対照表の公告
公告の方法として、次の 1~4 の方法のいずれかを定款で定めることができます。

1.官報に掲載する方法
2.日刊新聞紙に掲載する方法
3.電子公告(内閣府 NPO法人ポータルサイトを利用する方法を含む)
4.公衆の見やすい場所に掲示する方法
(内閣府 NPOポータルでは法人入力情報に団体自ら入力する必要があります)

2018年10月より貸借対照表を作成後遅滞なく公告することが義務づけられました。定款の変更はできているでしょうか? 

H29貸借対照表の公告についての調査
https://nposalon.kazelog.jp/npo/2019/02/post-aa04.html
H31決算書調査
https://nposalon.kazelog.jp/npo/2021/03/h31-2f90.html


できていると思っていても、間違って記憶していたり、うっかり忘れていたり…などあるものです。
事務担当だけが一連の流れを把握していても、負担が大きく正しい運営ができていないかもしれません。実際は、役員や正会員の協力が必要なことも多いものです。
情報を共有して、皆の力で健全なNPOの運営を目指しましょう。

  

組織評価認証を受けることで信用度が高まり、助成金申請、求人、寄付、ボランティアにつながります。
また、不備や不足を発見する健康診断の役割もあります。
普及期間のため現在は無料で受けられるとのことですので、興味のある方は非営利組織評価センターのHPまで。
非営利組織評価センター:https://jcne.or.jp/

  

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