特定非営利活動法人 まやはし
特定非営利活動法人 まやはしは前橋市のまちづくり・活性化を目的に設立され、現在は前橋市にある遊園地「るなぱあく」を運営している団体です。今回は理事長の野本 文幸さんにお話をお聞きしました。
まやはしはNPO法人 波宜亭倶楽部を母体として生まれた市民団体です。“まやはし”とは前橋の古称です。
現在まやはしが運営している、るなぱあくは以前は前橋市の施設で運営も市が行っていました。るなぱあくは元々前橋市の市制60周年・町村合併・市庁舎建設を記念して、1954年10月1日から31日まで開催された「グランド・フェアー」がきっかけで誕生しました。グランド・フェアー終了後、会場がそのまま残され11月1日に児童厚生施設として「前橋市児童遊園」として開園しました。
2004年、運営が民間委託されるようになり2006年から2009年はNPO法人 波宜亭倶楽部が、2009年からはNPO法人 まやはしが市の指定管理者として管理・運営しています。
一般には“るなぱあく”の名称で広く知られていますが、正式名称は「前橋市中央児童遊園」です。2004年に公募で愛称として「前橋るなぱあく」となりました。この名前は萩原 朔太郎の詩編「遊園地(るなぱあく)にて」からの発想だそうです。
るなぱあくはサッカーコート2面分という小さな遊園地ですが、メリーゴーランドや豆汽車、飛行塔など様々な遊具が用意されています。中でももくば館にある電動木馬は1954年から現在まで現役で稼働しており全国で最古のものとなっています。5頭の木馬はるなぱあくの顔であり、2007年に登録有形文化財となりました。3年前には木馬の鞍を職人の手で新しくしました。
3月25日には豆自動車が5代目になるということで、午後1時30分からセレモニーが開かれる予定です。また、るなぱあくのアニメを作る計画もあるそうです。
親子3代が子供時代に遊んだ共通の思い出の場所となっており、日本一懐かしい遊園地を標榜しています。
るなぱあくへの入園、駐車料金は無料となっています。
まやはしは当初は波宜亭倶楽部から、るなぱあくを引き継ぐことをメインに活動を始めましたが、市の委員会に出席するなど、るなぱあくを足場に街づくりをしようと活動をしています。
今年3月3日にはみんなが誇りを持てるまちづくり(Civic pride makes our town.)と題して講師に宮沢 功氏を招いた講演会を主催しました。
主に活動をしているのは理事の12~13人でみなボランティアで関わっています。
課題は安定した収入確保だそうです。助成金などでは継続的な収入が得られないので、なかなか大きな事業を展開できないという問題があるそうです。
まやはしでは将来的にはまちづくり会社を立ち上げたいと考えています。野本さんは「civic pride」という言葉を使い、市民が前橋は良いところだ、という思いを持てるようなまちづくりをしていきたいと語っていました。
(佐藤)
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