NPO法人自然塾寺子屋と嬬恋キャベツ振興事業協同組合と国際協力機構(JICA)東京の協働について
協働事例の概要「嬬キャベ海外協力隊」
新型コロナウイルスの影響で帰国したJICA海外協力隊員が嬬恋村のキャベツ農家で農業に従事しながら、地域活動への参加、全体研修を通じて地域づくりについて学び、今後の地域振興や帰国後の社会還元活動の活性化につなげることを目指す。
キャベツ畑での作業の様子(嬬キャベ海外協力隊Facebookページより)
協働のきっかけ
2020年3月、新型コロナウイルス感染拡大の影響で海外に派遣されていたJICA海外協力隊員が帰国を余儀なくされました。4月から嬬恋村では海外からの農業技能実習生が入国できず、キャベツ農家での人手不足が深刻化していました。
このような状況下で、嬬恋キャベツ振興事業協同組合の事務局長である橋詰元良さんは、地元ホテルの休業者を対象に、キャベツ農家での仕事を紹介し始めました。
一方、NPO法人自然塾寺子屋の理事長 矢島亮一さんは嬬恋村の状況を新聞で知り、キャベツ農家の人手不足と帰国した隊員の支援を結びつけるプロジェクトを思い付きました。
自然塾寺子屋は甘楽町を拠点に活動するNPO法人です。
就農研修や地域おこし協力隊の研修指導、JICA海外協力隊の派遣前研修等に長年携わってきた経験があります。
まずは群馬県内の帰国した隊員を対象に、JICA東京の群馬県窓口であるJICA群馬デスクの担当 佐藤祥平さんが連絡を取り、5名の隊員が参加しました。以後県外からの隊員にも参加を呼びかけ、現在11名の隊員がプロジェクトに参加しています。
協働したことの相乗効果
・担い手が減少している日本の農家の抱える課題に対し、国内から人材確保する新たな広がりと解決の可能性を見ることができた。
・帰国した隊員がこれまで海外で培ってきた経験と知識を国内で発揮する場を提供し、地域還元することができた。
・海外協力隊員の意識の高さ(単なる労働力としてのアルバイトではなく、地域貢献への意欲が高い)、海外経験から得た見識が農家のあり方、働き方や観光に新しい視点と可能性を見出すきっかけになった。
メンバーの全体研修会の様子(自然塾寺子屋Facebookページより)
団体情報
NPO法人自然塾寺子屋
代表 矢島 亮一
住所 甘楽郡甘楽町大字小幡7番地
主たる活動 青少年育成、環境保全、国際協力
後列左:理事長の矢島さん 隊員の皆さん(自然塾寺子屋Facebookページより)
協働における役割
・プロジェクト事務局の運営(企画調整、現地関係機関との連携等)
・資金調達(クラウドファンディング)
・隊員管理
・社会還元手法の指導等
嬬キャベ海外協力隊プロジェクトについて
https://terrakoya.or.jp/tsumakyabe/
プロジェクトのクラウドファンディング(11月末日まで応募中)
https://congrant.com/project/terrakoya/1805
嬬恋キャベツ振興事業協同組合
代表 干川秀一
住所 吾妻郡嬬恋村大字三原399-4
主たる事業 農業の振興
協働における役割
・隊員とキャベツ農家とのマッチング
・キャベツ農家へのプロジェクト情報
独立行政法人国際協力機構(JICA)東京センター
代表 田中 泉
住所 東京都渋谷区西原2-49-5
https://www/jica.go.jp/tokyo/index.html
主たる事業 国際協力
協働における役割
・プロジェクトの企画内容を隊員に周知
・帰国した隊員の情報提供
・隊員との連絡
・就農事前インターン研修の協力
JICA群馬デスクhttps://www.facebook.com/JicaGunmaDesk
協力:群馬県
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