セミナー報告「NPO法人の基盤強化とは」
中間支援センタースタッフスキルアップ連続講座
第1弾 「NPO法人の基盤強化とは」 が
2012年1月18日 13:00~16:00 県庁昭和庁舎会議室で行われました。
中間支援センタースタッフの支援力を高める目的で、10回の連続講座の予定です。
中間支援センタースタッフ向けですが、内容によってはNPO法人やNPO法人をめざす団体に聞いてもらっても役立つ内容が含まれています。
講師はパナソニックの企業市民活動(社会貢献活動)担当の金村俊治さんにお願いしました。金村さんの主な仕事はPanasonic NPOサポート ファンドなど、NPOのキャパシティビルディング(組織基盤強化)支援プログラムを担当されています。http://panasonic.co.jp/citizenship/pnsf/
中間支援センターも、NPOの組織基盤を強化し、社会課題にとりくむ市民活動の持続的な発展を支援するという目的は同じだと思い、お話を伺う機会を設けました。
助成金というと課題解決するための事業に必要な資金が提供されるものが多いのですが、この助成金は、団体の人材育成、事業開発、マネジメント力の強化などが支援されます。
有効性の検証結果では、
- 組織運営上の課題が解決された。
- 財政規模が大きくなった。
- 人員体制が強化された。
- 受益者数が拡大、事業展開の広がりなど主要事業の成果の改善・向上につながった。
- 会員、ボランティア、寄付者等のモチベーションアップした。
- 組織運営におけるPDCAサイクルへの意識向上した。
- 既存事業の展開力の強化した。
- 事業評価・改善能力の強化した。
- 資金調達能力の向上した。
- 企業、専門機関大学等の連携に効果があった
と報告されています。
キャパシティビルディングとは具体的にどのようなことをするのかということを、ワークショップで体験しました。
キャパシティビルディングを行う前にセルフチェックシートを使い組織の診断を体験しました。
「資金がない」「人がいない」は何が原因か?本当に解決すべき課題は別にあるのでは?と
視野を広げて組織課題を抽出し、優先課題を絞り込ます。
次にキャパシティビルディングのための中期計画骨子作成」を行いました。
3年後の具体的な成果目標(受益者、社会課題、社会がどんな状況になっていたいか)と、
行為目標(そのたねにどんな活動をする必要があるのか)を設定します。
行為目標の活動をするためにどのような組織基盤が必要か(財政規模、財源バランス、組織体制、必要な人材、支援者、協力者、外部のネットワークなど)というキャパシティビルディング目標を洗い出します。
キャパシティビルディング目標を達成するために解決すべき課題(目標と現状のギャップ)と対策を考え発表しました。
討議は仮想理事会とし、グループのメンバーは「気づきを与える質問」や「改善・工夫のヒント」を付箋に記入し貼り付けました。ここであがる意見は専門家のコンサルタントと同じような意見が上がってくるとのことでした。
このプロセスをPlan-Do, Plan-Doの繰り返しではなく、Plan-Do-Check-Actionの繰り返しを行い、自己変革のプロセスを通し、組織の大改革につなげます。
正解はなく、今の最善解を追及すること、多様な視点、第三者の客観的な視点を取り入れることも大切です。
講座終了後、NPO・ボランティアサロンぐんまで交流会を行いました。
キャパシティビルディングという聞きなれない言葉にびっくりしたが、話をきいて基盤強化よりキャパシティビルディングのほうがしっくりしてきたというような感想が出されました。
組織診断チェックシートなど資料を参考にしてみたい方は、NPO・ボランティアサロンぐんままでお問い合わせください。
この講座受講するにあたり、申請書、報告書、団体情報開示フォーマット(下記HP参照)による情報開示の提出をお願いしております。書き方などNPO・ボランティアサロンぐんまで丁寧にお伝えさせていただきますので、お気軽にお問合せ下さい。
http://www.pref.gunma.jp/04/c1500040.html のページ末よりダウンロードできます。
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