特定非営利活動法人 スピリットネットワークぐんま
特定非営利活動法人 スピリットネットワークぐんまは文化や芸術などの振興を図る活動をしている団体です。今回は11月3日に群馬県邑楽町で開かれた「邑(むら)の映画会」の様子をお伝えします。
スピリットネットワークぐんまは群馬で体験できない映画や音楽を体験させたいと、移動映画館を小学校で開いたり、映画会やミュージカル、講座などをさまざまなところで行っています。邑(むら)の映画会では大型映写機を提供しました。
スタッフは10名のボランティアで構成されていますが、中にはかつての映画技師もおり若手に技術を教えています。
邑の映画会は日本や海外の古い貴重な映画やユニークなアニメーション、名画を上映する映画会であり、今回で4回目の開催となりました。
午前10時から小・中学生を対象としたワークショップ「映画の始まりを体験しよう」が開かれました。これはプラキシノスコープを使ってアニメーションを作り、映画の仕組みを知ろうという企画です。
プラキシノスコープとは、鏡を使い残像によって絵が動いているように見える円筒形のアニメーション装置です。多くの子供たちが細長い紙に12コマの絵をかいてゆき、それを手で回して手作りのアニメーションを楽しんでいました。
午後12時30分からは短編映画の上映が始まり、1890年代に作られた貴重なエジソンの初期短編集や1951年にチェコで作られたカラーアニメーション、人類の過去と未来を描いた、1961年の風刺SFカラーアニメーション「プラス50000年」など5本の作品が上映されました。
休憩をはさみ、映画監督の小栗康平さんが「小津映画の魅力」と題した講演を行い、3月に起きた東日本大震災の話を引き合いに出しながら小津映画の、これから上映する東京物語の解説を行いました。
その後、劇映画「東京物語」の上映が始まりました。東京物語は小津 安二郎監督の1953年の作品です。
途中、音声が出なくなるトラブルがありましたが暫しの修理休憩の後、復旧し無事上映会は終了しました。
スピリットネットワークぐんまではこうした上映会を開くことで、映画を皆で見ることによって心の豊かさや感性を育てたいと考えています。
今後については、群馬県では来年の2012年4月1日施行を目指し文化基本条例の制定を進めていますが、これをきっかけに県と協同して芸術文化と触れ合う機会をさらに増やしたいと考えているそうです。
(佐藤)
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