NPOの運営を支えるための、2歩先の視野、7つのチカラ報告
中間支援組織支援力強化事業2012(NPO支援のための連続講座 第5回)
を実施しましたので報告します。
日時:5月25日(金)13:00~17:00
会場 :県庁昭和庁舎21会議室
講師:川北 秀人 さん IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] 代表者
講義:「活動・組織運営を支援する7つのチカラ」 + ワーク
(概 要)
NPOの支援は、なぜ、どのように行われるべきか? NPO支援の意義と機能を再確認する
1.相談対応力
2.調査・情報収集力
3.編集・発信力
4.コーディネート・ネットワーキング力
5.資源提供力(人材・物品・資金)
6.内部の人材育成力(スタッフ・理事)
7.政策提言力
ポイント
①NPOは「1歩先の視野・半歩先のプログラム」
②中間支援は「2歩先の視野・1歩先のプログラム」
写真は、講座の様子です。
写真はワークの様子です。
写真は他班の「方針」にコメント+投票しているところです。
写真は司会の峯岸です。
(講座の概要)
自分がこの仕事に取り組もうと決めた17年前、個人を支援する組織
(機能)はあったが、組織を支援する組織は無かった。
・相手の団体の目的は何か?
・相手の活動の対象や期待される機能を、わかって支援しているのか?
・相手が必要なもの、良い成果が出せるために何が足りないのか?
・今、何が足りないのかも必要だが、次に何が足りなくなるのか?
・ちょっと先に何が起こるのか?その一歩先を見て、次に何をするのか
予測ができていないと。
・ボランティアのマネジメント:どんな成果を引き出してもらう?
・時間を大切にした会議ができるかどうか?
・会計を適切に使っている情報が出せるかどうか?
⇒大きくなれない。
NPO支援センターの現状 総数400以上?
・日本NPOセンターの354か所リスト(10年)によると
設立者:民間77、社協11、自治体268(75%)!
県庁所在地市以外にも211(全施設中59%、全市中25%)
・NPO・市民活動支援センターの本来的な使命は、
「市民活動の支援」か、「地域の課題解決と理想実現」か?
・社協ボラセンの本来的な使命は
「ボランティアの活発化」か「地域福祉の充実」か
2020年に、どんな社会を実現したいか?
「年間事業(目標)額」と「活動開始後の年数」:表で説明
・年間事業額(または目標額)を、
0~300万円~1000万円~5000万円以上の4段階に分類。
・団体の目標と現状との差(=課題)に応えているか?
・そもそも団体が「社会における役割」を意識しているか?
支援センター = 病院
・教える・場を与えるのではなく、課題を解決し、理想を実現する
・求められる基本的な機能は
・緊急救命(ER)
・治療
・予後(+健康増進)
・予防:予防研究、予防広報、予防行動
・身近にかかりつけの診療所、広域で総合病院
・来訪者だけが利用者ではなく、
本当に必要な人のもとに「往診」する!
「支援」とは (支援センターが持つべき7つのチカラ)
・相談対応力
・調査・情報収集力
・編集・発信力
・コーディネート/ネットワーキング力
・資源提供力(人材、物品、資金)
・内部の人材育成力(スタッフ、理事)
・政策提言力
支援者として責任と役割を果たすには
「誰を、なぜ、どう支援するか」を定め、
相手のビジネスモデルを確認したうえで、
・相談対応:質問に答えるだけでなく、予測して発信する
+ 質問と答えを一般化し、研修・機関誌などで共有する
・調査・情報収集:団体の代わりに情報を収集・提供する
+ 住民・企業・行政を動かすために情報収集・提供する
・編集・発信:分析し、相手にもメディアにも役立つ整理を
・コーディネート/ネットワーキング:互いに役立つ接点を
・資源提供(人材、物品、資金):ボランティアや助成金より
インターン、貸出・中古譲渡・割引、寄付付き販促(CRM)
・内部の人材育成(スタッフ、理事):広く通用する専門性を
・政策提言:自他ともに総合評価+影響を予測して提案する
団体から集めるべき情報?
・組織図
・意思決定のしくみ・流れ
・人材育成のしくみ
・現場での工夫・すごさ
・自分たちでは気付いていない課題
「施設を管理するチカラ」は?
・使いやすさ&使い心地よさ
・配置、備品、図書、
・トイレ、駐車場、
・段差、空調、音、
・表示、展示、企画、収蔵、
・ルール、書式、
・整理、整頓、清掃、姿勢、しつけ(5S)
・リスク・マネジメント
・困った利用者への対応
・災害時などの対応
・犯罪・不法行為への対応
誰に、どう使ってもらうか?
・ハードの利用を促進するために?
・会議室には、「会議のもっといい方法」紹介
・印刷機には、「すてきなチラシ・機関誌コレクション」や
「こういうところに情報を送ったら?」リスト
・壁に貼った情報には、同種のイベント・団体に誘導を
・世の中の話題に連動した、「オススメ資料」展示
・ソフトの拡充と活用を同時に促進するために?
・「薬箱」 → Q&A形式でノウハウを提供する
・「こんなときどうしてますか?」情報ボード
(以下ワークで実施)
どんな質問・相談に答える?(各自4件の質問を作成)
・過去に寄せられた「質問・相談」で、他人の意見を聞きたい
悩んだもの など
・これから来そうな、(or訪問時に備えたい)質問・相談
(3~4人でグループとなり、各自の質問・相談を説明)
10問10答をつくる(グループ内で10問を選択)
各質問ごとに
・考えられる原因・背景
例:手法・手続きを知らない?
流れの設計が不十分?
つまづきの初期対応?
判断時の確認不足?
・相手に確認すること
・・・したことがある?
・・・できなかった経緯?
決めたあとに・・・した?
・・・・・・・・・・・?
・答えの流れ
まず・・・してみては?
→次に、・・・・・・・
→そのうえで、・・・!
他班の「方針」にコメント+投票する
・緑色のポストイットで
相手に貢献する
質問、助言・提案
・青色のポストイットで
投票(理由)
「ここがいい」 「この部分が参考菜なった」
「ビジネスモデル」とは?
・誰に、何を、いくらでていきょうするか
・顧客をどれだけ分けられるか?
・収入をどれだけ多様化できるか
・利用者・参加者だけでなく支援者・協力者も
・期待を上回る価値か?
・健全な自転車操業もアリ!
ふりかえり
・この研修で気づいたこと
・学んだこと
・こころに残った誰かの言葉
(参考)IIHOE紹介
組織目的: 地球上のすべての生命にとって、調和的で民主的な発展のために
社会事業家(課題・理想に挑むNPO・企業)の支援
隔月刊誌「NPOマネジメント」発行
育成・支援のための講座・研修
地域で活動する団体のマネジメント講座(年100件)
行政と市民団体がいっしょに協働を学ぶ研修(年40県市)
企業の社会責任(CSR)の戦略デザイン
ビジネスと市民生活を通じた環境問題の解決
2020年の地球への行動計画立案
専従3名+客員1名、東京(新川)
次回「NPO支援のための連続講座 第6回」は
6月28日、県庁昭和庁舎21会議室にて
テーマ:相談対応
講師:「森 良」さん(NPO法人 エコ・コミュニケーションセンター代表)を
実施しますので、多くの皆様の参加をお待ちしています。(栗原)
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