元気のでるファーム
元気のでるファームは今年の6月に20代から30代の若者中心に設立されました。桐生梅田地区は中山間地で耕作面積が狭く、小規模農家が多く、現在高齢化のため急速に休耕地が増え続けています。そのような分散している土地3000坪を活用し、有機野菜栽培を行っています。
市場に出回っている野菜の多くは化学肥料、除草剤、殺虫剤、農薬が使われています。自分たちが安心して食べる野菜づくりをしようとこの農場は始まりました。肥料は牛、豚、鶏の糞やくず野菜、落ち葉、枯れ草を発酵させ、天然石灰や炭を混ぜたものです。空気をふくみ、バクテリアやミミズのいる、やわらかな成分のバランスがとれた健全な土づくりができると、除草剤や雑草を抜かなくても野菜に元気があり、作物への被害が抑えられます。過去2年の実績をもとに、有機JASの認証もとりました。この認証は現地調査があり毎年更新されます。
栽培野菜は生でも食べられるサラダあかり、サラダ菜、リーフレタス、ラディッシュ、ルッコラ、バジルなど葉物中心で、一年中収穫できるように時期をずらしています。地元のレストランや居酒屋、近郊都市や東京世田谷の人達に配達されています。アレルギー症状が重い人が、恐る恐る連絡をとってきて、お客さんになった例もあります。
野菜の虫食いは無農薬の証として認知されてきていますが、少なく抑えたい一方、ネットの資材コストなどの問題もあります。地元桐生の織物業者と県繊維工業試験場が農業用に新たに開発した高性能防虫ネットの通気性、透光性、耐久性、使い勝手を試し、開発に協力しています。地元企業との連携による地域活性と、よりよい製品開発が期待されています。
農場で働く人は、、精神障害者やストレス社会でバランスをくずした人などをボランティアで受け入れています。参加者は人間関係が温かくて安心して働ける環境(職場)ときれいな自然の中で、風や四季を肌で感じ、土に触れながら心のバランスを整えていく「アグリセラピー」を体験し、徐々に効果が現われています。
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