【参加者募集】令和6年度 つながりサポーター養成講座
※詳細は【群馬県 孤独・孤立支援サポートポータルサイト】からもご覧いただけます。
TEL:027-226-2518
2024年11月14日、NPO会計セミナーを開催しました。
今回は「決算書に正確な数字を」と題して、初級者向けセミナーということで、
初めて決算を迎える法人や、決算書を作成したもののこれでいいのか不安を抱える法人を
主に対象として、NPO会計基準にしたがった決算書の作り方や、日々の会計業務について
の講義でした。
講師は公認会計士・税理士の福田秀幸先生。
参加者は、26名(NPO法人11名、一般社団法人ほか団体7名、中間支援センター7名、
行政1名)でした。
◆まずはじめに
NPO法人の情報開示について
NPO法人については、行政の監督を最小限にとどめる一方、
団体の活動実績や会計等の情報を広く市民に公開することが義務付けられています。
→外部向けに、決算書を社会に対して公開しなければいけません。
→情報公開することで、法人の社会的信用、信頼が得られます。
→公開する情報は正確性が求められます!
→NPO法人を支えるのは、魅力的な活動と信頼できる会計情報です。
「NPO法人会計基準」とは
2010年7月に会計報告作る統一ルールとして「NPO法人会計基準」が定められました。
→他の法人と比べると、NPO法人は活動が特殊なため、それに沿った
特殊な会計処理が必要です。
(2012年4月から、「収支計算書」ではなく、「活動計算書」になりました。)
※なぜNPO法人会計基準が必要なのか
・・NPO法人は、市民が行う自由な社会貢献活動を支えるためにつくられた法人格
→特定非営利活動推進法では、認証制の採用など、所轄庁の関与を少なくするかわりに、
NPO法人が積極的に情報公開を行い、それを市民がチェックするよう定められています。
→そのための、正確で比較可能(他団体との比較、期間比較)な会計報告書を作成する
ルールが「NPO法人会計基準」です
◆実際に決算書を見てみましょう。
1 貸借対照表:活動の結果
・・年度末時点での、法人の資産、負債、純資産(NPO法人の場合、正味財産)の
有高を示すもの
左側:資産:会社の所有している財産(将来入ってくるであろうお金:債権 も含め)
右側:負債:他人資本=他人から借りているお金(将来払う義務があるお金:債務)
純資産(正味財産):自己資本=自分で稼いだお金、活動の結果
→資産=負債+純資産(正味財産) ・・一致していないと信頼性に欠ける
(一般的な貸借対照表は、右から左へ見たときに、右側の資金調達の源泉が、
何に使われたかわかるようになっています。)
※NPO法人会計基準に基づく貸借対照表はこちら↓
2 活動計算書 :活動の中身
・・1年間の収益から、費用や損失を引いて、1年間で正味財産がどれだけ増減したかを、
その原因の面から示すもの
Ⅰ経常収益 - Ⅱ経常費用 = 当期正味財産増減額
(Ⅱ経常費用の中で、事業費と管理費を区分、またその中で人件費とその他経費を区分する
必要があります)
3 財産目録
・・事業年度末時点で法人が所有している全ての資産および負債を、具体的に、その種類、数量、価額を付して記載したもの
※個別注記表について
・・他の法人に比べ、活動が特別なため、特殊な会計処理が必要なため、
財務諸表の補足情報(内訳、明細)として記載することが義務付けられています。
(★は必須、 他は該当するもののみ記載)
★1.重要な会計方針
2.事業別損益の状況 (記載は任意だが、記載することが望ましい)
3.施設の提供等の物的サービスの受入の内訳
4.活動の原価の算定にあたって必要な、ボランティアによる役務の提供の内訳
5.使途等が制約された寄付等の内訳
6.固定資産の増減内訳※定率法、定額法
7.借入金の増減内訳
8.役員及びその近親者との取引の内容
※実際に決算書を作成するにあたり、間違いやすい(注意が必要な)勘定科目について
説明がありました。
・減価償却費(減価償却方法:定額法、定率法)
・福利厚生費
・修繕費 など
◆最後に、日々の会計業務について基本的なことを確認
1.NPO法人経理担当者のマインドセット(心がけ)
・正しい決算は正しい日々の入出金の記録から
・定款・諸規程、事業計画書・予算書に基づく、正しいコンプライアンス意識をもつ
・法人のお金は、他人のお金。代表者個人のお金と区別する。(財布、金庫をわける)
2.正しい日々の入出金の記録業務
・出納帳への都度の記録
・・出たお金、入ったお金、残金の記録
・証憑(領収書、請求書、レシートなど)の整理・保管
・・月別/取引種類別、取引先別
※特に、助成事業、補助事業がある場合
⇒出納帳と証憑の結び付き
・・取引No.の採番
★現金の取り扱いを極力減らすキャッシュレス決済
→経理事務の負担軽減にもつながります。
3.「法人お金は他人のお金」、代表者個人のお金と区別する
・現金の実際有高、預金通帳残高の定期的な確認(週ごと、月ごと)
・一定額以上の支払いを行う場合の承認制度
・定額前渡し制度、月末精算
★担当者と責任者のダブルチェックが望ましい
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今回は、NPO法人の会計業務について、基本的なことを学びました。
日々の活動と会計業務はNPO法人運営の両輪ともいえます。
年間通して、日常的に出納帳への記録、定期的に残高の確認を行った上で、
決算期を迎えたらNPO法人会計基準に基づいた決算書を作成し、事業報告書等と
合わせて県に提出する義務があります。
決算書作成等についてわからないことがある場合は、NPO・ボランティアサロン
ぐんまでも相談に応じています。(早めのご相談を!)
NPO・ボランティアサロンぐんまでは、2025年1月24日にNPO、市民活動団体、企業を対象としたセミナー「地域の未来に貢献する方法」を開催いたします。
例年開催して参りました企業交流会、企業と市民活動団体の協働事例発表会ですが、
今回は企業の地域貢献に焦点をあて、その取り組みについて学びを深め、これから活動を開始したい企業、団体にとって活動方法や協力相手に対するヒントを得られる機会にしたいと思います。
事例発表後の交流会では、株式会社大和屋珈琲様よりコーヒーを提供頂いております。
コーヒーを片手に参加者、登壇者同士の交流を深め、会話を楽しんで頂けたらと思います。
また、会場だけでなくオンラインでのご参加も可能です。
この機会に是非奮ってご参加ください。
内容
企業の取り組みとそのヒント セミナー「地域の未来に貢献する方法」
期 日:2025年1月24日(金)1030~16:30
会 場:県庁32階NETSUGEN
定 員:会場:30名 オンライン50名
参加費:無料
対 象: 企業、NPO、市民活動団体、行政職員、中間支援センタースタッフ
お申込み メールまたはお申込みフォームにて
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScG4LPYUNLhPC5ODuGomMl4Wg23Av9YPDBd-rRU4h1uNzWb6g/viewform?usp=header
セミナーの詳細
1.事例発表
株式会社CATENAS
クミ化成株式会社関東工場
有限会社ココア
株式会社JINS
株式会社大和屋 代表取締役 平湯聡 氏
2.パネルディスカッション
ファシリテーター:櫻井弥生 氏(NPO法人Mam’style代表)
3.参加者交流会
コーヒータイム(コーヒー提供:株式会社大和屋)
2024年12月11日(水)午前10時30分より、NPO・ボランティアサロンぐんまにて、
「明治HD寄贈 お菓子の贈呈式」を行いました。
社会貢献活動のひとつとして、日本NPOセンターの企業会員でもある明治ホールディングス株式会社と株主の方々により、毎年お菓子の寄贈が行われています。
NPO・ボランティアサロンぐんまは、日本NPOセンターからの依頼を受け、2008年より群馬県内のお菓子の寄贈先を推薦しております。
今年度は
(1) 障がいのある子どもを中心とした支援活動を行っている団体
(2) 能登半島地震をはじめ自然災害の被災地支援、広域避難者支援をしている団体(子どもを含む地域住民支援)
(3) 東日本大震災の被災地支援、広域避難者支援をしている団体(子どもを含む地域住民支援)
この3つのうちの活動を行っている団体を対象とし、計9団体へ寄贈が決定しました。
寄贈先団体紹介
1.NPO法人ピーチ(渋川市)
2.NPO法人ビューティフルデイズ(渋川市)
3.NPO法人なのはな園(邑楽町)
4・クレッシェンド(藤岡市)
5.障がい児者和太鼓の会どんどんクラブ(桐生)
6.群馬県藤岡災害ボランティアサークル(藤岡市)
7.凸凹プロジェクト親子体験サポートくるくる(前橋市)
8.あっとほ~む☆星空(前橋市)
9.よってこ(みなかみ町)
お菓子寄贈
明治HD株式会社及び株主の方の代理として、群馬NPO協議会 櫻井氏よりプレゼンターとして贈呈が行われました。
今回は、主に障がいのある子どもを対象とした活動を行っている団体の他に、能登半島地震をはじめ自然災害の被災地支援、広域避難者支援をしている団体にも寄贈されました。
贈呈式には沢山の方がご出席してくださり、お菓子はクリスマス会や年末年始のイベント時、また避難所や仮設住宅にいらっしゃる方たちへ活用したいとおしゃっていました。
最後は各団体同士での交流やサロンスタッフ手作りのフレームを使っての撮影も見られ、終始、和やかな贈呈式となりました
特定非営利活動法人市民社会創造ファンドより
2025年度『ジョンソン・エンド・ジョンソン コミュニティ・ヘルスケア・プログラム』
公募開始のお知らせです。
本プログラムでは、地域社会のヘルスケアの向上につながるフロントラインヘルスワーカ(FLHW)による取り組みを応援します。
公衆衛生に関する社会全体やコミュニティを対象とした活動、地域住民のヘルスケア支援の実現に向けた活動およびFLHWに対する教育やサポート、さらには活動の展開を助けるための調査研究活動も対象とします。
【助成期間】
2025年6月1日~2026年5月31日(原則、1年間)
【助成金額】
1件あたり300万円程度
今年度の助成総額は、2,000万円程度を想定しています。
【応募受付期間】
2024年12月23日(月)~1月31日(金)
※応募要項・応募企画書(応募用紙)等の資料は、下記ウェブサイトから入手ください。
https://civilfund.org/activity/jciprogram_2025/
締切:2025年1月31日(金) 23:59
※その他の助成金情報につきましては、【助成金情報一覧2024年9月~】をご参照ください
2024年11月30日(土)、10時半から15時半
昭和庁舎35会議室にてセミナー「協力者を拡げて、活動をパワーアップしよう!行政・企業・地域団体等の協力を得るコツ」を開催いたしました。
講師は前日に引き続きNPO法人協力アカデミー代表理事の松原 明 氏です。
今回はNPO法人、市民活動団体を対象とし、参加者はNPO法人9名、市民活動団体5名、個人3名、行政職員1名、中間支援センタースタッフ5名 計23名が参加しました。
地域課題が多様化する今日、様々な主体の協力が不可欠となってきています。
NPO・市民活動団体が企業や一般市民と協力し活動していくために必要な考え方、ポイントについて学びました。
前半 講義
「相利」とはなにか
様々な主体と協力関係を築こうとする時に、価値観・利害・関心が異なることから生まれる壁につまずき、うまくいかないとことがあります。
そのような時に互いの価値観を押し付けず、「違う」ことを前提として理解し
目標を達成する際に、それぞれが得られる利益のことを、相利といいます。
協力のキモは相利開発
異なる目的を持っていても、同じ活動を行うことでそれぞれの目標を達成することができること、
相利を作り出すこと=相利開発が協力関係に大切なキーとなります。
地域猫活動を例とした相利開発
講義の資料より
関係者それぞれの問題、目的は異なっていますが、それぞれの役割で地域猫活動を行うことで
相利を得ることができています。
相利開発の手順と協力者理解
大切なのは、ここで活動に対するお願いをするのではありません。
また、リーダーが1人で頑張ることでもありません。
相手が望んでいることを理解すること(何に困っているか、どうしたいのか)
自分のしたい事が、相手にとってどのような価値があるのか?
自分が動くことで、相手も動いて相利の協力ができる!
相利開発は、相手の困りごとを一緒に解決すること!
後半
相利評価表ワークショップ
相利評価表は、相利開発のためのフレームワークです。以下の手順で相利開発までのプロセスを考えていきます。
①自分のしたいことを明確にし
②協力してほしい相手を洗い出す
③相手の困りごとを理解する
④困りごとをどのようにサポートできるかを考える
前半で地域猫活動の説明に使われた相利評価表を、グループに分かれて体験しました。
グループは4,5人で、市民活動団体、個人、中間支援スタッフ等様々な立場の人々が、それぞれ抱えている悩みや問題、活動の目的を書き出していきます。
共通の活動を生み出すのは少し時間がかかりましたが、何人かでアイディアを出していくと
思いがけない発想が生まれることもありました。
(例)
問題:会員が増えない、団体のスペースがうまく活用されていない、活動が知られていないetc.
目的:会員獲得、スペースの有効活用、利用者増、情報発信
活動:うまく活用されていないスペースで、他の団体とコラボした講座、イベントを行う
相利:会員が増える、活動を知ってもらえるきっかけになる、通常とは異なる層に活動PRできる、スペースが有効活用される
ワーク後、各グループの発表を聞きました。どのグループも楽しく取り組むことができたようです。
重要なのはここで行ったフレームワークを、実際の活動として実施・展開していくことです。
協力についてもっと知りたい方は、以下を参照ください。
協力アカデミー
群馬県生活こども課男女共同参画室からのお知らせです。
性別にとらわれず一人一人の考え方や生き方が尊重され、多様な生き方を認め合える社会づくりについて、次世代を担う若者と幅広い世代の皆様と一緒に考える機会として、セミナーを開催します。ぜひ御参加ください。
【日時】 令和7年1月11日(土)13時30分~15時30分
【会場】 ぐんま男女共同参画センター(前橋市大手町1-13-12)
※群馬県庁より徒歩1分
【参加費】 無料
【対象】 どなたでもご参加いただけます
【定員】 50名(先着順)
【内容】
<第1部> 櫻井彩乃さん(内閣府男女共同参画推進連携会議 有識者議員)による講演
※2023年Forbes JAPAN誌の「世界を変える30歳未満30人」に選出
<第2部> 群馬県出身の若者2名と櫻井さんによる対談
※「第1部 講演」のアーカイブ動画視聴のみの参加もできます。
※詳細は、ホームページから御確認ください。
「未来へのAction!若者と考えるジェンダー平等」 を開催します!(令和7年1月11日(土曜日)) - ぐんま男女共同参画センター - 群馬県ホームページ(ぐんま男女共同参画センター)
【申込方法】 sankakuse@pref.gunma.lg.jpへメールにより申込みまたは、添付のQRコードからメールを立ち上げお申し込みください。
生活協同組合パルシステム群馬「市民活動助成金申請」2025年度実施事業
募集のご案内です。
2024年11月29日(金) 13:30~16:30 県庁昭和庁舎会議室にて
中間支援センタースタッフ、行政職員向け 協働コーディネーター養成セミナー
「協力のテクノロジー」から学ぶ「地域の活動をコーディネートするコツ」を開催しました。
特定非営利活動法人 協力アカデミー代表 松原明氏を講師としてお迎えし、
「協働コーディネーターとしての中間支援の役割とは」をテーマにスタートいたしました。
中間支援センター17名、行政職員9名の合計26名が参加しました。
本題に入る前に、参加者の自己紹介を兼ねて、
「どのようなことが聞いてみたいか」ひとりひとり発表してもらいました。
参加者全員の課題を共有した後、講演がスタートしました。
講演内容を一部ご紹介いたします。
◆NPO法施行25周年における中間支援の現状
今、各地の地域ベースの中間支援組織が衰退していると言われている
中間支援の多くは、NPO法成立前後から2000年代に設立され、基盤強化を中心とした情報が必要とされてきたが、それらのサービスは一般化し、中間支援センターが持っているノウハウは、どこにでもあるものとなっている。
また、中間支援を介さなくてもウェブ等でNPOと直接つながることが可能となり、仲介の必要性が薄れている。専門家や専門のネットワークを頼ることも増えている。
中間支援組織が現在のトレンドに十分ついていけてないことや、企業の参入が加速していることで、連合体としての地位を失ってきている。
当日の資料より
一方で、国の施策では中間支援の重要性を訴えるものが増えてきている。
それは、社会課題解決の手法に大きな変化があるから。
共助社会、地域共生(公共多元論):社会課題の多様化・複雑化に伴い、社会課題解決の主体がNPO、企業、組合、地域団体などに多様化している。とりわけ企業の役割が強くなっている。多様な主体が連携して仕組みを作ることが主流になる。
そのために個々の団体を支援したり、つないだりする機能が重要になってきている。
政府は、さまざまな分野で「多主体連携」による課題解決の仕組みを推進している。
あらゆる分野で多主体連携による課題解決方法は重要性を増していく→
そして、中間支援の必要性・重要性は増していく という流れに。
当日の資料より
中間支援センターの在り方は、多主体連携推進が重要となり、協働領域を支援していく必要があると言えるでしょう。
NPOは新たなフェーズに移行しており、これまでの「協力」とは違ったものに変化していると言えます。
協力のテクノロジー「相利協力」「相利開発」については、過去のセミナーをご参照ください。https://nposalon.kazelog.jp/npo/2023/09/04/
さらに詳しく知りたい方は、講師の松原明先生の著書「協力のテクノロジー」をご覧ください。(サロンで閲覧・貸出が可能です)
https://nposalon.kazelog.jp/npo/2023/02/post-28b3.html
後半、グループディスカッションでは、事例を元にした相利評価表を作成しました。
関係者毎に、問題、目的、活動、役割、相利 を一覧表に書き出します。
グループで各自の考えを説明し、自由な議論を行います。
相手の利益を見つける「相利開発」は、大きな学びとなりました。
今回は、中間支援・行政職員向けのセミナーでしたが、翌日はNPO団体向けに開催いたしました。
https://nposalon.kazelog.jp/npo/2024/12/npo-e6d1.html
「相利開発」についてまとめていますので、こちらもご参照ください。