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NPO・ボランティアサロンぐんま

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NPO法人会計基準

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2023年12月14日 (木)

「会計・税務セミナー」を開催しました。

2023年11月16日(木)13:00~14:30、「活動に役立つ、活かす、会計・税務セミナー」を開催いたしました。
前半は、初心者・初級者向けに、NPO会計の基本から学ぶ講座でした。

参加者はNPO法人12名・行政職員2名・中間支援センタースタッフ8名 計22名  

講師 公認会計士・税理士 福田 秀幸先生(福田公認会計士事務所 所長)

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内容
初級 NPO会計講座

1.NPO法人制度について・・まず、大前提として確認しておきましょう

★NPO法の特徴、情報開示の必要性
NPO法人に対しては、行政の監督を最小限にとどめる一方、
団体の活動実績や会計等の情報を広く市民に公開することが義務付けられている。
→情報公開=法人の社会的信用、信頼につながる

★非営利の意味
非営利:活動によって得た利益を、構成員(法人の役員、会員など)に分配しないこと
→NPO法人は「儲けてはいけない」わけではない。「儲けてもいい」けれど、
 「儲け」を配当や報酬として「分配してはいけない」ということ。

★特定非営利活動に係る事業、その他の事業

①特定非営利活動に係る事業・・NPO法で定められている20分野
 不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とするもの

②その他の事業 ・・①以外の事業
※その他の事業を行うためには、定款への記載が必要

→①本来事業と②その他の事業を行う場合には、会計区分が必要

2.NPO法における会計の意義

・会計の目的 「会計」とは、アカウンティングつまり説明責任
 ・・外部報告目的:一定のルールに沿って会計を行うことで、社会的信頼を得る

・NPO法の特徴から見る会計
 ・・NPO法人会計基準(2010年策定)というルールに従って、作成

・株式会社の簿記、会計との違い
 ・・大きなアウトラインは株式会社と同じものを、NPO用にアレンジしている

★財務諸表等(=計算書類等)

 ①活動計算書
  :各事業年度におけるNPO法人の活動状況を表す計算書
  (営利企業における損益計算書)
 ②貸借対象表
 
 :事業年度末におけるNPO法人の全ての資産、負債及び正味財産の状態を示す書類
 ③注記表
  :①活動計算書や②貸借対象表の内容を補足する情報
 ④財産目録
  :期末時点での資産と負債を、種類、数量、価値を付して記載した書類

3.NPO法人の経理業務

★基本的な日々の業務(現金・預金の出納管理)のポイント
・立替経費の精算・・法人と個人の財布は別
 ※現金の取り扱いを極力減らす→キャッシュレス決済
   (口座を通れば記録が残るというメリット)
・一定額以上の支払いを行う場合の承認制度(NPOであっても)
・現金の実際有高、預金通帳残高の定期的な確認(毎月末)

★日々の業務(証憑類の管理)
【支払い証憑】請求書・領収書・レシート

【受領証憑】 請求書控え、領収書控え

→請求書・領収書の保存方法
 月別整理/支払い手段別整理/勘定科目・費目別整理
 どのように保存するかは、各法人によってわかりやすい方法で。

★日々の業務(会計入力)
・出納帳の記録

→ここまで述べた日々の業務をきちんとしておくと、年度末の決算書類がスムーズに作成できます。

4.NPO法人に関わる税金

NPOに関わる税金について基本的なポイント

◆法人税(国税)/法人事業税、法人県民税・市町村民税法人税割(地方税)
 →「法人税法上の収益事業」の結果、発生した所得にのみ課税されます。
  (特定非営利活動に係る事業であっても課税対象になる場合があります。)
  ※「法人税法上の収益事業」とは、法人税法で定められている34業種です)

◆法人県民税、法人市町村民税
 「法人税法上の収益事業」を行う法人・・・「法人税割」と「均等割」が課税されます。

 「法人税法上の収益事業」を行わない法人・・「均等割」のみが課税されます。
  ⇒群馬県では「法人税法上の収益事業」を行わない法人の均等割について「減免措置」を設けています。各市町村の減免措置については、お問合せください。

◆その他
 上記のほかにも課税される税金があります。詳細は、最寄りの関係機関にお問い合せ下さい。
 (国税:税務署、県税:行政県税事務所、市町村税:市役所又は町村役場)

★課税(法人税)判定は、法人税法(税務署)の判断がもとになります
設立前に、税理士や税務署に相談しましょう。

5.まとめ

◆NPO法人の情報公開は、法人の社会的信用・信頼につながります。

◆間違いのない月次経理・決算を行うためには、そもそもの省力化、仕組みづくりが必要です。

◆決算書類等は、NPO法人会計基準に従って作成しましょう。

今回使用したテキストは、NPO会計力検定公式テキスト「入門編」からの抜粋です。
検定用テキストとなっていますが、実務に役立つ内容が分かりやすく掲載されています。
https://seminar.npokaikei.com/?pid=156041400

その他「基本編」も初心者向け内容となっていますので、立ち上げたばかりの団体や新しく会計担当になった方など、会計の学びに最適です。

NPO・ボランティアサロンぐんまでは、書籍の貸し出しをおこなっております。
NPO会計力検定テキストも貸出しております。
貸出は、中1週間(同じ曜日の返却)です。ご連絡をいただければ1週間延長も可能です。

  


後半は、税理士による個別相談 を開催いたしました。

2023年11月16日(木)14時30分より、NPO・ボランティアサロンぐんまにて
関東信越税理士会群馬県支部連合会のご協力により「税理士による個別相談」を開催いたしました。
税理士:井ノ部奈津子先生 涌井大輔先生

個別相談の参加団体は、NPO法人 2団体でした。

Photo_2

税理士相談のため、特に法人税に関しての相談が多い印象でした。

NPO法人であれば税金がすべて免除になると勘違いされることがありますが、そんなことはありません。
それであれば、NPO法人と他の個人・法人での差が出てしまいます。
法人税法上の収益事業は、NPO法人でも法人税を納める必要があります。
販売業、製造業その他政令で定める事業(34 業種あります)で、「継続して事業場を設けて営まれるもの」というのが、その定義です。

そのため、NPO 法上では本来事業として定款に「特定非営利活動に係る事業」とされているものでも、法人税法上は「収益事業」になるものがあります。
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hojin/21/14.htm

政令で定める 34 業種とはどういったものか下記に記載します。
物品販売業、不動産販売業、金銭貸付業、物品貸付業、不動産貸付業、製造業、通信業、運送業、倉庫業、請負業、印刷業、出版業、写真業、席貸業、旅館業、料理飲食店業、周旋業、代理業、仲立業、問屋業、鉱業、土石採取業、浴場業、理容業、美容業、興行業、遊技所業、遊覧所業、医療保健業、技芸教授業、駐車場業、信用保証業、無体財産権提供業、労働者派遣業です。

これらに該当しなければ、収益事業ではありません。
しかし、自己判断が難しい場合もあります。

例えばこの中に「建設業」はありません。
対象ではないのか…となりますが、「請負業」などに分類されるので課税対象となります。
NPO法人を立ち上げる前に、税務署や税理士へご相談・ご確認をお勧めします。

収益事業にも例外があります。
障害者雇用に関する事業については(個々に確認が必要ですが)収益事業にならないことがあります。
従事する者の半数以上が「身体障害者」「生活保護者」「65歳以上のもの」「寡婦」などであり、その事業がこれらの者の生活の保護に寄与している場合、法人税法上の収益事業には該当しない例外措置もありますので、税務署や税理士へご相談・ご確認をお願いいたします。
https://www.nta.go.jp/about/organization/nagoya/bunshokaito/hojin/1100405/01.htm
https://blog.canpan.info/waki/archive/171

  

税理士の方への相談を見ていますと、さまざまなお悩みがあることに気付きます。
NPO・ボランティアサロンぐんまでは、運営の相談も受け付けています。
お気軽にお問い合わせください。

  

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