NPOの成長を目指す4つのステップ④【支援を集めよう】
2024年9月21日(土)13:30~16:30 県庁昭和庁舎35会議室で
基盤強化セミナー「NPOの成長を目指す4つのステップ」
第4回【支援を集めよう】を開催いたしました。
参加者はNPO法人9名 市民活動団体3名、中間支援スタッフ7名 行政職員1名 計20名です。
講師は前回に引き続き、
公益財団法人 日本非営利組織評価センター 業務執行理事 山田 泰久 氏です。
今回が、全4回の連続講座の最終回です。(詳しくは過去の記事をご覧ください)
第1回【ミッションビジョンを言語かしてみよう】
第2回【情報発信について学ぼう】
第3回【信頼される組織運営】
第4回は、「支援を集めよう」です。
NPOとしては、どの団体としても頭を悩ませる課題、資金調達についてです。
一般企業としての資金繰りは、事業収益、融資、補助金等となりますが、NPOとして置き換えると、事業収益はもちろんですが、NPO法人会計基準としても活動計算書の収益の項目のある「会費」「助成金」「寄付金」が重要となります。
≪内容≫
NPO/市民活動の資金調達「助成金」
助成金で得られるものは「返済の必要のない資金」だけではありません。
当日の資料より
これらは相乗効果が発揮され、さまざまな面での発展、成長が得られます。
ただし、使い切ることを目的とせず、力を蓄え自走できる実力をつけるために活用することが大切です。
助成金申請のハードルを感じている団体も多いことと思います。
なかなか採択されない、申請書類に何を書いたら良いのか分からないなど悩みは尽きません。
ただ「活動資金が欲しいから」として申請するのはNGです。
セミナーでは、助成金活用においての計画の仕方、レベル感、付加価値など、目から鱗の情報が満載の講義でした。
参加者の数名でグループになりミニワークも行われました。
情報共有できる機会はとても貴重です。
他団体の活動方法を知ることは、運営する上で大変参考になると思います。
(NPO法人の事業報告書は公開されていますので、こういった情報を参考にすることも大切です)
寄付を活用するということ「寄付金」
自由の女神、東大寺の大仏は寄付金で作られました。
前橋市の臨江閣や高崎市の音楽センターも募金活動によるものとして有名です。
群馬ではタイガーマスク運動もありました。
きっかけがあれば応援したい。という気持ち(日本の寄付の精神)を持つ人がいるため、
「お願いすること」が寄付につながります。
そして、「お礼」と「報告」が大切です。
当日の資料より
寄付と言うと「募金」や「募金箱」を連想する方も多いと思いますが、最近では寄付の種類も多くなりました。
クラウドファンディングやふるさと納税、フードドライブ、ヘアドネーションなど、現金だけではないモノやポイント、商品などが寄付につながる仕組みとして生まれています。
ここ数年では「遺贈」という遺言による遺産の寄付も注目されています。
寄付集めは、倫理性と信頼が求められます。
寄付する組織が「信頼できるか」が一番重要なのです。
そして、寄付募集、寄付報告の説明責任が求められます。
領収書発送しているだけでは全く足りません。
お礼はもちろんですが、適切で誠実な情報提供、活動報告、収支状況など公開しましょう。
信頼される組織運営が大切です。(第3回のセミナー参照)
NPOでは多様な財源が安定した運営に繋がります。
今回は会費については触れていませんが、安定した収入源として有効です。
そして、財源の相乗効果として、事業収入・会費・寄付収入、補助・助成収入などの財源は、それぞれが単独で存在しているのではありません。お互いに影響しあっています。
事業のファンになってくれた利用者が、会員になって支援者となることもあります。
助成金を受けていることが信頼度、知名度に繋がり、新たな事業に発展する可能性もあります。
信頼される組織運営が何よりも大切で、そのための情報発信、活動の可視化・価値化が求められます。
今回の4つのステップが、団体の運営にとても重要であることがご理解いただけたと思います。
今回の資料は、NPO・ボランティアサロンぐんまで配架しております。
また、今後もNPOの運営に役立つセミナーを開催予定ですので、この機会にぜひご参加ください。