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2011年10月18日 (火)

特定非営利活動法人 三波川ふるさと児童館「あそびの学校」

特定非営利活動法人 三波川ふるさと児童館「あそびの学校」は、子供たちに昔ながらの遊びを学んで体験できる場をということで活動している団体です。廃校になった中学校を買い取り、2001年4月から活動を始めて2005年9月にNPO法人となりました。今回はあそびの学校代表の山崎 茂さんにお話を聞きました。

あそびの学校代表・山崎 茂さん

あそびの学校は廃校の復活と子供の遊び場をとの思いで作られました。代表の山崎さんは埼玉県富士見市の児童館で26年間職員を務めていましたが、あそびの学校を開くことを決意、群馬県藤岡市にある廃校となった中学校を買い取り活動を始めました。

あそびの学校では夏のキャンプや泥だんごづくり、また「あそびの出前」として、市のイベントや学校、学童や児童館などに出向き、粘土の型あそびや手作りおもちゃ、紙芝居など昭和の遊びを現代の子供たちに伝えています。

このほか「ALWAYSあそびの学校」を藤岡市の市内で開いています。ここでは子供から高齢者という幅広い年齢層が楽しめる、懐かしの居場所を提供しています。

人気の泥だんご作りですが、泥だんごは30~40分ほどでピカピカになり、出来栄えによって銀賞やゴールド賞など様々な賞をもらえます。そして泥だんごはその賞と同じ色が付けてもらえます。最高ランクはマリンブルー賞だそうです。山崎さんは、これは“泥だんご教室”ではなく、あくまで“泥だんごあそび”だと語っていました。

泥だんご

夏のキャンプは団体で受け入れており、群馬や埼玉から学童クラブやボーイスカウト、スポーツクラブなど、口コミでさまざまな団体が訪れています。

あそびの学校では昔ながらの遊びを広げるために「あそびの職人」の養成も行っており、現在3人が見習いとして働いています。

スタッフは山崎さんと見習いの4人おり、そのほか紙芝居専門の5人が活動しています。

運営費についてはキャンプの利用料とあそびの出前の収入が2本柱で、そのほか助成金や会員からの基金などでまかなっているそうです。

現在あそびの学校では、東日本大震災を受けて会員に募金を呼び掛けていて、今月の終わりには宮城県南三陸町に復興市のイベントで泥だんごづくりのイベントを開く予定です。こうした活動を最低5年間は続けたいそうです。

今後の予定としては、校舎の2階の講堂に昭和30年代の駄菓子屋をそのまま再現して楽しめる、体験展示室を作る計画があるそうです。

講堂

お話を聞くなかで、今の子供はストレスを感じている、地域の子供と大人が分断されていてお互い関わりがない状態になっていると感じているそうです。あそびの学校の活動を通して、子供から高齢者までのミニ地域を作ったりして、子供の地域の中での居場所を膨らませたいと考えています。

山崎さん自身、小学生のころは遊んでばかりいたこともあり、子供が遊びで育つというのは実体験からきています。そのため子供は未来であり、あそびは子供を育てる、未来をつくるにはあそびが必要との考えがあります。学校にはあそびの学校の活動をもっと理解してほしいそうです。

大人がそれぞれ未来を、夢を持ちながら未来を作る仕事をしたいと語っていました。

(佐藤)

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